●我々が一人でいる時というのは、我々の一生のうちで極めて重要な役割を果たすものなのである。
ある種の力は、我々が一人でいる時だけにしか涌いて来ないものであって、芸術家は創造するために、文筆家は考えを練るために、音楽家は作曲するために、そして聖者は祈るために一人にならなければならない。
●問題は、どうすれば活動している最中でも魂の静寂を得られるかということなのである。
なぜなら、涸れつつあるのは女の精神であり、機械的な手段のほうは決して不足していないからであって、そういう手段の点では、女はこの何十年かの間に多くのものを獲得した。
●私たちは桶一杯の水で植木に水をやるのではなくて、野原一つに水を撒こうと考え、委員会や各種の運動に訳もなしに飛び込んで行く。
★いかがでしょうか。
60年も前に書かれた文章です。
現代を生きる私たちの抱える問題はもっと複雑で、私たちの魂はもっともっと渇いているかもしれません。
でも、ひとつ、ひとつだけ、そんなに悪くないことと言えば、GPSの発明です。
昨日もおっちゃんたちが話していたけど、昔、トーマスガイドしかなかった時代、私たちは、どこに行くのも、あのぶあつい地図と一緒でした。
私なんか、あれが正しく読めずにひとりではどこにも行けなかった。
それが、今では、GPSに全てを委ね、祈っていられるのですから。
それで1日70マイル、1時間以上もひとりでいろんなことを考える時間を与えられているのですから。