朝一番、バスケットに本と音楽とはなの水着と水を放りこんで、ビーチに向かいました。
サーファーしかいない朝の長いビーチにパラソルを立てると目立つのね。
エントリーした場所に砂浜を歩いて移動するサーファーがみんな見ていきます。
北のはじから南のはじまで、いるのはただただサーフィンをする人だけでした。
波の中をくねくねとサーフ・ボードをくねらせる賢人を眺めながら、すごいな、私が行くことのできないあんなところで、私の知らないあんなことをしてるって思っていると、耳に入れたイヤホンから、こんな声が聴こえてきました。
〝ねえ、この世に生まれて、最初の朝に何が見えたの?〟
そして、小さい小さい生まれたばかりの賢人を思い、波の中を転がるように遊ぶ16歳の賢人を見つめながら、涙がぽろんとこぼれた。
はなが、「ママ、どうして泣いているの?」と顔を覗き込んできたので、「うれしいの」って答えた。
本当は自分でもなんだかよくわかんない。
でも、もしかしたら、本当にうれしいのかもしれない。
男の子はいますか?
男の子の母親でいるって、せつないことの連続ですね。
あなたはそれにどうやって耐えていますか?