Tuesday, July 19, 2016

海からの贈り物・アンのことば②

●私は簡単な生活を望み、やどかりのように何でもなく運んで行ける殻の中に住みたい。
しかしそれは私にはできないことで、私の生活は簡易であることを目指すのに向いていない。
●私が選んだ妻、及び母としても生活は凡そいろいろな面倒なことで満たされている。
●それは、女であるということが、丁度、車のように、中心から四方八方で向かってきる義務や関心をもつということだからである。
私たち、女の生活は必然的に円形をなしている。
私たちは夫とか、子供とか、友達とか、家とか、隣近所の人とか、全てを受け入れなけれならない。
ほら貝
私たちは蜘蛛の巣も同様で、どこから吹いて来る風にも、どこから来る呼び掛けにも敏感な状態で自分というものを拡げている。
そしてそれならば、そういう相反した方向に働く幾つもも力の作用にさらされて、平均を保っているということが私たちにはどんな困難なことだろうか。
またそれにも関わらず、それは私たちにとってどんなに大切なことだろうか。
★泣きたくなるほど、今の私の心の状態を表現した60歳年上の女性の60年も前の文章です。
私は、この気もちをどこかに持って行って、なんとかしたくて、大きな夏休みを取ったのかもしれません。
アンが50歳に書いた文章を、40代で何度か予習していたけど、でも50歳の私は、ちょっと違う感性でそれを読みは初めています。