Saturday, July 23, 2016

海からの贈り物・アンの言葉⑤

●我々は結局は、皆孤独なのである。
●自分の家族や友達から離れて、1週間でも、1日でも、1時間でも一人でいる練習をすることは、今日では容易なことではない。
●私にはなくてはならない肢体が一つ切り取られるのに似た感じがする。
しかしそれが終わってしまえば、一人でいるということがいかに貴重なものであるということがわかってくる。
つめた貝
●失ったものは回復され、それまで他の人たちに自分の一部を取られていた時よりも、もっと健康な自分にさえなっている。
●私は波の音の律動や、背中や足の皮膚にじかに差す日光や、髪に掛かる波の飛沫にさらされているのを快く感じながら、浜辺の端まで歩いて行った。
●聖書の詩篇に出て来る、「私の杯は溢れる」という言葉には特殊な意味があって、私は急に恐くなり、自分を満たしているものがこぼれないためにも、誰もこないように、と祈る。
★痛いほどに共感してしまう文章です。
この夏の日本行きに、『単身』以外の選択肢はありませんでした。
ひとりで行くか、行かないかの選択です。
なぜだかわかりません。
多くの人におどろかれました。
多くの人が「はなちゃん、どうするの?」っと私に聞きました。
でもこの夏、はなを連れて日本に行くことは、スキューバを背負ってスカイダイビングをするぐらいちぐはぐなことに思えたのです。
パラシュートを背負って、スキューバをするというかね。
恥ずかしかったから、1度も書かなかったけど、実は生まれて初めてのひとり旅でした。
飛行機に乗るのも、飛行機を乗り換えるのも、ひとりは初めてだった。
すごくこわかった。
でも、ひとりで行ってよかったって心から思う。
心を分けずにすごすことができたから。
心をひとつまるごと、自分が生まれ育った家族に捧げて帰ってくることができたから。