朝っぱらから、ものすごく高いテンションで、書き始めちゃうけど、昨日、『ある日曜日』を書いた後、夫が作ってくれたカレーライスを食べて、なにげなく、カウチに座ったら、すごく変なテレビをやっていました。
それは、とうてい、何も見なかったふりをして立ち去ることのでこない、聞き捨てならないほどの変さでした。
私は、しばらくの間、ただ画面に心と目と耳とが釘付けになっていました。
NHKの『病の起源』という番組です。
それはそれはおかしな仮説が、まるで、誰かが見てきて証明した事実のような前提のおかしな理屈でした。
何がどう嫌なのかがちゃんとわかりたくて、がんばって見続けました。
やっと番組の全体的な意図―ヒトの病気とは過去によって運命つけられた進化の副産物という説―がぼんやりわかってきたので、もういいと思って立ち上がろうとしたその時、夫がビールを持って、私の斜め向かいに座ったのです。
彼と入れ違いにそこから立ち去るは、あまりにも感じがわるかもと思い、ちょっとだけがまんしようと思ったのだけど、3秒後に私の口が勝手に吐き捨てるように言ってしまったのです。
「進化論って、仮説じゃないの?日本のクリスチャンの親たちは、こんな根拠のない研究をテレビ番組にされて気の毒だわ。」と、まるで喧嘩を売るように。
(ああ、でもここからが実に私が今朝、書きたかったことなの)
10年前なら、絶対ここから喧嘩が始まっていました。
だって、彼は進化論を信じるというよりは常識のよう思っているのですから。
それなのに、彼は言うのです。
私は今朝になっても信じられないのだけど、「チンパンジーからヒトへなんて、いくらなんでも隔たりがありすぎて、自然じゃないよね」と。
私は番組で受けた異常なほどのインパクトの58倍くらいのインパクトでそこに倒れこみそうになって、「寝るわ」と一言言い残して、彼をひとりその場に置き去りにし、よろよろとベッドに向ったのでした。
なんてこったい。NHKバンザイ!