プロムに必要なコサージュを作ってくれるお店が、まだ見つかっていません。
賢人は、ここ数日、学校が終わるとスケート・ボードで、お花屋さんを探して回っています。
お花屋さんって、開いていても、ブーケやコサージュを作る人は2時とか3時には帰ってしまうようなのです。
めったなことでは、幼稚園にまでは電話をしてこない、慣れきったワーキングマザーの子の彼が、「花屋さんを見つけられない」って電話をしてきました。
これはきっと彼にとって本当に重要なことなのだと思います。
明日のプロム前に、なんとかするしかないと、早退願いを出して帰ってきました。
今日も心あたりを手当たり次第に走りまわってみたけどだめでした。
途方に暮れそうになっていたら、賢人が言うののです。

かあさん、作ってよって、たこ焼きじゃあるまいし。
でも思わず、言っちゃった。
「かんさんが、作ってあげる」って。
それで、作戦はいっきに180度転回して、再びてきぱきと動き始めました。
閉店間際のMichaelsにすべり込み、なにがなんだかわからない、生まれてこのかた、一度も見たこともないリスト・コサージュの素材になりそうなものを手当たり次第にゲット。
マスキングテープに、のり、ワイヤー、リボン二種類、そしてブレスレット。
それから、お花。

落ちこみから、這い上がってきたって感じです。
クルマを運転しながら、「心配?」って聞くと、「かあさん、作ってくれるんでしょ」って言います。
ああ、もうだめ~、17歳の賢人が小さな男の子になって帰ってきてくれたようで、へなへなしちゃう・・・。
かあさん、賢人に今まで何もできなかったけど、今こそがんばる時だと思えるよ。

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